読むのも書くのも暇な人

考えていることや読んだものについて書いていきます。

9㎞

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 今年最後のパーソナルトレーニングだった。終わった後、時間があったので家まで歩いて帰ってみた。9㎞を2時間くらい。気温は低かったが、日は出ていたので歩きやすかった。

 

 歩きながら、たくさんのことを思い出した。厳しい家庭環境で育って、誰も助けてくれなかったと思い込んでいたけれど、そうではなかった。父の仕事は転勤族だったので支店ごとの結束が固く、人とうまくやれない母はそれがストレスだったようだ。それでも優しい人もたくさんいて、わたしをかわいがってくれて、ひどい態度をとる母を諌めてくれた人たちもいたことが蘇ってきた。

 

 父のことを恨むあまり、彼の親族はもちろん、出身地や職場のことも罵っていた母。当然家庭の中でもそのあたりを褒めたり、懐かしんだりすることはタブーだった。だから、いい思い出までも自分の中で封印していたんだな。

 

 衝動的すぎて行動もおしゃべりも抑制が効かず、全てがダダ漏れだった母。とにかくとっちらかっていた。そんなだとストレスもたまらないように思うけれど、職場がお役所なのにマルチを広めようとするような人なので、だいぶ人から怒られ、疎まれたと思う。いつも円形脱毛症で悩んでいた。今、1の療育に通っているけれど、彼女こそ手厚いケアを受けるべき人だったと思う。

 

 脱毛している箇所が見つかる度、母に頼まれて私が「はあ〜」と息を吹きかけ、グリグリグリっと指圧する。いつからか始まった謎の儀式だ。何個もあってかわいそうだったけれど、いつもキーキーして絶対近寄らせてくれない母が触らせてくれるので内心嬉しかった。せつない母娘だな。今はコロナだから、人とあまり付き合わなくていいから、ハゲてないといいな。

 

 たくさん歩いたからたくさん眠れそう。写真は2年くらい前に4が描いた絵。ポップでかわいいので気に入っている。