読むのも書くのも暇な人

考えていることや読んだものについて書いていきます。

知らない人を殺す夢

「知らない女性を殺してしまった」と悩む夢を見た。

夢の中ではなぜか誰にも知られていなくて、

自首しようか、このままお墓までもっていこうか迷って

「もうどうでもいいや」とゴロゴロしたところで目が覚めた。

 

インターネットで調べてみると、

「知らない人を殺す夢」というのは吉夢らしい。

ストレスから解放されて、新しいチャンスが巡ってくるという。

わたしが夢の中で殺したらしい「女性」というのは

「切り離したい過去の自分自身」のことなんだそうだ。

 

そういえばこのところ、身近な鬼がいやすぎて、

周りに告白してそれとなく助けてもらったり、

これ以上鬼を呼び込まない対策を真剣に考えたりしていたのだった。

夢の中でわたしに殺された女性は

「いつも鬼に親密圏へ侵入されて泣いていたわたし」だったのかもしれない。

 

初めての親友ができたのは、小学校2年生の時だったと思う。

妹か、母が選んだ友達しかいなかったわたしの世界に

突然現れた親友はなにもかもが新鮮で、すっかり夢中になった。

手先が器用な親友のことも、彼女のするクリエイティブな遊びも持っている本も、

暖炉があるおうちも、なんでも手作りできるお母さんも優しいお父さんも、

好きで好きでたまらなくて、24時間一緒にいられないのが信じられなかった。

 

そんな私を見て、母は嫉妬したのだろう。担任の先生に相談して私たちを引きはがそうとしたり、親友のお母さんと親しくなろうとしたりした。

どう考えてもタイプが違うのに。

そのあといろいろなことがあって、わたしが悪かった面もあったと思うけれど、

中学の時に彼女から一方的につきあいを絶たれ、

高校卒業までずっと気まずいまま同じ空間で過ごした。

母さえ入ってこなければ仲たがいせずにすんだのかもしれない、と今でも思っている。

 

母はそのあとも、わたしが付き合う友達を選び、わたしの交友関係に入り込み続けた。

わたしに仲のいい友達ができると、母が友達のお母さんにぐいぐい接近して迷惑がられ、友達から絶交されるということがそのあとも2度ほどあった。

高2になって「わたしの頭では医学部には行けない」と伝え

母がわたしへの興味を失うまで、母の干渉は続いた。

そんなだから必死で勉強して、なんとか母から逃げた。

 

親元を離れてからも、不思議なことに、

気の合う友達や心地よいコミュニティができて楽しんでいると、

突然母のようなタイプが乱入してきて、わたしと親友の中に割って入ってきたりする。

そのたびに泣いて自分が出ていくことが多かった。

「自分さえいなくなればいいんだ」と卑屈に思う自分に、

もういい加減うんざりしてたんだな。

 

これからも、わたしにとっての鬼は迷い込んでくるとは思うけれど、

「あ、鬼だ」と思って距離をとれる気がするし、

鬼が何かを仕掛けてきたら「やだ」と言える気がするし、

「あの人苦手~」と周囲に泣きつける気がする。

 

さようなら、鬼にいつも譲って、逃げていたわたし。