読むのも書くのも暇な人

考えていることや読んだものについて書いていきます。

危険で不安で理不尽

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 1が耳をかゆがっている。のぞいてみると、見えるくらい耳垢がたまっていた。いつもの耳鼻科に行きたいところだけれど、混んでいるので行くと1日つぶれてしまう。覚悟を決めて掃除することにする。

 

 少しでも痛かったらやめるからね、と話して、初めて自分以外の人の耳そうじをした。ゴリ、と感触があって7mmくらいのものが取れた。とりあえず道はできたので、よしとするが、やっぱり耳鼻科で取ってもらわないとなあ。

 

 こどもを産んでこわいなと思うのは、自分以外の人のからだ(というか命)の責任を取らないといけないことだ。医師でも看護師でもなく、なんの医療知識もない自分が、「お母さんだから」というだけで、一つ一つ判断しないといけない。それを、うちはこども二人分。

 

 近所のお医者さんが、「今のお母さんたちはかわいそう。昔はいっしょに住んでいるおばあちゃんや近所の人がこどもを一緒に育ててくれたから、今までの経験からこれくらいなら大丈夫、とかこれは急いだほうがいい、とかアドバイスをくれたけど今はそうじゃないから」と言っていた。本当にそうだと思う。

 

 これを書いていてふと、わたしが幼い頃に妹がよく怪我をしていたことを思い出した。転勤族でいつも核家族だったうえに、妹は母子密着すぎて幼稚園に行かず、いつも母と過ごしていた。母がとても不注意な人間なのでうっかりで鼓膜を破られたり、ポットで火傷を負ったりしていた。その度にこわかったなあと思う。

 

 子育てをすると、封じ込めていた記憶がボロボロこぼれてくる。それもこわいし辛い。人生はそもそも、危険で不安で理不尽なもの。この前お寺で聞いたフレーズを自分に言い聞かせてみる。