読むのも書くのも暇な人

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本心

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 平野啓一郎『本心』(文藝春秋、2021)を読んだ。授乳をしている母と子のカバー絵画に惹かれて手に取った。母が乳を飲む子を優しく見守っているようにも、うまく吸えない子に戸惑っているようにも、はたまた乳首を噛まれた痛みで子の頭を引き剥がしているようにも見える不思議な絵。

 

 内容もまさにそんな感じで、どんなに近い間柄でも本心はわからない。わからないから苦しくて、七転八倒の末にやっと希望が見える。

 

 ゲルハルト・リヒターという画家。ぜんぜん知らなかったけれど、他の絵もとてもいい。モデルになった映画もみてみたいな。

 

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